カテゴリ:展覧会( 11 )

40数年ぶりのサーカス

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先週の金曜日には、横浜みなとみらいで開催中の「木下サーカス」を、小学生の時以来、じつに40数年ぶりに観た。入場券が一世帯に1枚ずつ、横浜市内に勤務する夫の職場で配られた。そんなわけで、わたし独り行ってみることに。

観客の笑いを誘う道化師、猛獣たちの曲芸、空中ブランコにジャグリング、球体の網の中を走るバイク…と、殆ど昔と変わらない演目もあったけれど、「地上15m決死の新空中大車輪」は、見ていて本当にハラハラドキドキで、一歩間違えれば大事故になりかねないショーもあって、よくもまあ、あんなことを簡単そうにやってのけるものだと、スリル満点のショーには驚いた。

大きなライオンたちが7頭、まるで借りて来た猫のように、ちょこんと狭い台の上に乗っておとなしくしている。後ろ足だけで立ち上がり、前脚を上下させ、調教師の指図に従っている姿は、生気を失っているようにも見えた。また、小ぶりの像が1頭、奇麗な衣裳を着たおねえさんたちを乗せて登場したが、後ろ足だけで歩いたりして、これまたビックリ! こんなふうに生きるしかない動物たちには、哀しみを感じずにはいられなかった。

鉄骨にワイヤーが張り巡らされた円形のテントの中で、即席で舞台に網の囲いをセットするスタッフの見事な早業。演じるキャストとスタッフの数は、総勢100人余りという。キャストの中には外国人も多い。全国を転々としながらの興行。鍛えられた肉体を駆使し、危険な技を披露して、喝采を浴びる。一日に何度も繰り返される、その技は鍛錬の賜物だ。

華やかなスポットを浴びる影で、どれだけの汗が流されてきたのか。危険と隣り合わせの演技での笑顔の裏に隠された、舞台裏での練習を想像しただけで頭の下がる思いがする。
この先も、事故が無いことを願うばかりだ。

帰りの道では、沿道に植えられたツツジの花の香りが、季節が動いていることを感じさせた。
この週末からは、もう、ゴールデンウィーク。

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写真:2017年4月21日撮影[横浜市みなとみらい



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by osanpocamera | 2017-04-27 04:14 | 展覧会 | Comments(0)

岡本太郎:生誕100年

都心へ行った帰り、乗り換えのため、久しぶりに渋谷に。
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京王線への乗り口前のコンコースを通ったら、『芸術はバクハツだ!』と名言を遺した岡本太郎さんのあの巨大な壁画「明日の神話」の下に、展覧会のお知らせがあった。この春、岡本さんの生誕100年を記念して、国立近代美術館で展覧会が開かれるようだ。
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このポスター右側には、岡本さんの顔写真の、ちょうどおでこの上に

 『何だこれは!』

というキャッチコピー。まるでビートたけしさんが言ってるみたいだ。そういえば、ビートたけしさんと岡本太郎さんって、似ていると思わない?

それにしても、この壁画のスゴい度迫力。この絵を見て、思い浮かぶ絵が。そう、ピカソの『ゲルニカ』だ。あの絵と、テーマも共通だ。岡本さんのこの絵は、ピカソにおける『ゲルニカ』そのものではないか? そんな気がした。

[写真:iPhone4/2011年2月24日撮影]
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by osanpocamera | 2011-02-25 11:32 | 展覧会 | Comments(0)

夜の博物館

阿修羅展が行われている東京国立博物館の平成館の一日の来場者は、昨日4日は新記録だったそうで、この日、2万5千人もの人が訪れたそうです。一日早く、3日に行っておいて、ヨカッタ!

3日の夜は、夕方から夜8時の閉館間際まで、その平成館にいましたが、見終わって外に出ると、本館と表慶館がライトアップされていて、とってもビューティフル! 思わず、レンズを向けました。
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迎賓館によく似た建物の表慶館。ヨーロッパの雰囲気を醸し出している。
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日本ギャラリーの本館。こちらは、古き良きニッポンの建築物といった呈。いにしえの雰囲気が漂う。

一番最初に勤めた鶯谷にあった会社の屋上からは、当時、この本館の建物がよく見えた。天気の良い日の夕方になると、仕事の合間に屋上に上がるのが楽しみだった。

オレンジ色が広がる空に、この本館のシルエットが浮かんで、その屋根部分の日本的な佇まいに痛く感動したものだった。

貴重な宝物を収めるギャラリーそのものも、展覧の一部である、といえるだろう。私にとって、この本館は、思い出深い建物だ。

[写真:ROCOH GX200(ISO:1600)/2009年6月3日撮影]
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by osanpocamera | 2009-06-05 13:15 | 展覧会 | Comments(0)

阿修羅に会いに

東京での「阿修羅展」は、今週、日曜日でもう終わり。前売り券を買っていながら、まだ行ってなかった。週末は予定が入るかもしれないので、今週、平日の間に行くことにした。午前中は混雑もすごくて、2時間待ち…もあるようなので、昨日の夕方、観に行くことに。

上野駅に5時半、と待ち合わせて、東京国立博物館へ。
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混んでいませんように…と祈りながら向かいましたが、やっぱり入場制限をしていて、写真のように並びました。でも、結局、並んだ時間は30分程で済み、それほど疲れも無く、無事に入ることができて一安心。

中の混雑ぶりも、また、すさまじかったです。特にメインの阿修羅像の前では、立ち停まったまま動かない人たちがかなりいて、まったく前に進めない状態…もあったり。

でも、どんなに混んでいても、汗だくになっても、会いに行ってよかった、です。阿修羅と対面したのは、これで3度目ですが、奈良へ出かけることなく、東京に居ながらにして阿修羅さまに会えるなんて! しかも、正面からだけでなく、背面からも眺められるという機会は、そうあるものではありません。

今回の展覧会は展示の仕方がユニークで、彫像作品をいろんな角度から鑑賞できたのがベリー・グッドでした。奈良の興福寺ではガラスケースに入っていましたが、今回の展示ではそれはなく、直接、目に触れられて大感激! 像の周りをぐるりと廻りながら鑑賞できた展覧会…というのは初めてでした。
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[写真2:見終わってから、記念にポスターの写真を撮る人々]

この天平時代の、いにしえの作品の魅力は、品格ある「顔の良さ」にあると思う。眺めていると、心が洗われるような、なんともいえない思いがして、改めて、作品の持つ力を感じたのでした。

[写真:RICOH GX200/2009年6月3日撮影]
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by osanpocamera | 2009-06-04 20:24 | 展覧会 | Comments(10)

阿修羅が来る!

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新宿駅の乗り換え通路で「阿修羅」を見かけた。今年3月31日から6月7日まで、八部衆と十大弟子衆を引き連れて、上野に滞在するらしい。

 国宝 阿修羅展:公式サイト http://www.asahi.com/ashura/

阿修羅ファンなら、これは見逃せない展覧会です。

     *

これまで阿修羅さまには2度お目にかかりましたが、今度またお会いできるとすると、3年ぶり。一生のうちに、幾度、そのお姿を拝見できるのか、と考えたら、やはり貴重な機会であります。せっかく上京していらっしゃるのですから、これはぜひ、国立博物館に足を運ばなければ!

阿修羅、あしゅら、アシュラ…… なんという、そこはかとない響きでありましょう。カタカナで書いてもステキ! 

何かを訴えかけるような、内に秘めたるものを感じさせるそのお顔。やはり群を抜いて、魅惑的な仏像であります。

阿修羅さま御一行は、6月まで東京・上野に滞在された後、奈良へお戻りになられることなく、7月から9月まで、九州へもご出張されるとか……

     *

「阿修羅ファンクラブ」なるものも発足して、阿修羅像のシルエットをかたどったピンバッジがもらえるということです。わたしも入会しなくては!

[camera:Canon PowerShot SX100 IS/2009.02.09撮影]
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by osanpocamera | 2009-02-10 23:59 | 展覧会 | Comments(0)

太郎といえば…

d0021488_0284046.jpgいま「太郎」といって思い浮かぶのは誰ですか? やっぱり麻生さんですか? あ,そう… なんてダジャレはやめましょう。

京王線・渋谷駅の改札を出たところに,こんな横断幕がありました。[写真]

「太郎」といっても麻生さんのことではなくて,“ゲージュツはバクハツだ!” のタロウさんです。そう「岡本太郎」。

その岡本太郎さんが1968年から1969年にかけてにメキシコで描き,その後,未完成のまま,長い間放置され,行方知れずだった壁画作品『明日の神話』が数年前,メキシコでみつかり,その後,日本に運ばれ,1年かけて修復された。

その壁画が,いま,東京都現代美術館で展示中という。公開は2008年4月13日まで。
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来年の4月までは現代美術館で展示されるが,しかし,その後の収蔵場所は決まっていないらしい。この横断幕は,どうやら,その『明日の神話』を渋谷へ持ってこよう…という運動の一環のようです。

以下のサイトに『明日の神話』をめぐるドラマ,そして修復の様子が掲載されています。

明日の神話 再生プロジェクト http://www.1101.com/asunoshinwa/index.html

縦5.5メートル、横30メートルという,この巨大壁画と実際に対峙したら,どんな感想をもつだろうか。ものすごいエネルギーを,きっと,感じずにはいられないだろうな…と思う。
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by osanpocamera | 2007-09-23 00:26 | 展覧会 | Comments(2)

フェルメールがやって来る

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この秋,フェルメールの「牛乳を注ぐ女」が,初めて日本にやって来るようです。9月26日から12月17日まで東京・六本木に滞在する予定。http://milkmaid.jp/

昨今の秋葉原には,そこかしこに“メイド”さんがいらっしゃるようですが,この人こそ,ホンモノの「メイド」さんであります。その名も「milkmaid」。静かに食事の用意をしています。

こんな女性がそばにいたら,ホッと心まで温かくなりそうです。ぜひ,会いに行かなきゃ!
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by osanpocamera | 2007-07-24 00:00 | 展覧会 | Comments(5)

手塚漫画の原点

この春,皇居のお堀へ花見に行ったら,この展覧会を観るべし。
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『手塚治虫の漫画の原点』と題し,いま,九段下の昭和館で,戦争中の資料や手塚漫画の時代背景の紹介,手塚治虫の戦争体験が描かれた漫画の原稿などが展示されている。

圧巻は生原稿の展示。それぞれの漫画のハイライトシーンの原画が額に収められて展示されている。これは手塚ファンならずとも,見て損はナシです。全部,よく読んで(見て),咀嚼すべし。(かなり栄養価が高い!)

写植の文字がふきだしに貼られ,墨とペンで描かれたコマの原画は印刷原稿そのものだ。そして,その巧みな筆遣いには思わずため息が出る。まるで手塚治虫本人から直接,語りかけられているような…そんな気さえした。

 展示されている直筆原画の作品 
  『アドルフに告ぐ』
  『どついたれ』
  『ブラックジャック 魔王大尉』
  『低俗天使』
  『紙の砦』
  『カノン』
  『火の鳥 未来編』
  『どろろ』
  『ワンダー・スリー』
  『鉄腕アトム ロビオとロビエットの巻』
  『来るべき世界』


手塚治虫の漫画には,戦争体験がベースにある。これまでそういうことを意識して見たことはなかったが,どの作品にも共通する倫理観みたいなものは,やはりそういった体験からきているようだ。手塚作品の崇高さは,現代の生ぬるい世の中しか体験していなかったら,湧いてこないものなのかもしれない。

自らの戦争体験を綴った平和への思いが込められたメッセージには,まさに魂が込められている。偉大なる漫画家の原点を見る思いがして,思わず唸ってしまった。(5月6日まで。入場無料)
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by osanpocamera | 2007-03-17 07:39 | 展覧会 | Comments(2)

知られざる横浜の文化人

一般にはあまり知られていないが,明治・大正・昭和初期を生きた文化人に小島烏水という人がいる。山岳界では日本山岳会の創始者のひとりとして有名な人物だ。

現在の東京三菱銀行の前身である横浜正金銀行に銀行員として定年まで勤めながら,夜や休日には登山家として,そして文学者としてもたくさんの著作を遺し,また美術品(主に版画)のコレクターであり,浮世絵の研究者…と,多彩な顔をもつ。

その小島烏水の蒐集した膨大なコレクションの展覧会が,いま,横浜・みなとみならいにある横浜美術館『小島烏水版画コレクション展』と題して開かれている。

d0021488_1829655.jpgこの小島烏水という人物は知れば知るほど奥が深く,いずれの分野においても頂点を極めた人物で,その精力的で多彩な活動はエネルギッシュに溢れている。書き遺した著作はおびただしく,全集としてまとめられたものだけでも14巻もあるのだ。

コレクションした作品群を見ても,烏水の確かな目を感じる。例えば西洋版画でいえば,ドラクロワ・ミレー・コロー・ルノアール・ゴッホ・ゴーギャンからピカソに至るまで,今では有名な画家たちの作品をコレクションしている。

美術品のコレクターとしても,松方コレクションの松方幸次郎,大原美術館の創始者・大原孫三郎とも並び称されていい人物だと思う。

山と文学,そして美術を愛し,活動的に生きたこの人物を,もっともっと,たくさんの人に知ってほしいと思う。

『小島烏水 西洋版画コレクション』
 ↑ 横浜美術館の学芸員の方の著作で烏水のコレクションを紹介した本
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    [横浜美術館:正面玄関横]
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by osanpocamera | 2007-02-22 16:36 | 展覧会 | Comments(0)

墨の芸術

先週,知人が通っている書道教室の書道展の案内があって,横浜のみなとみらいに出かけた。藤沢にあるその書道教室に,彼女は世田谷から2時間かけて通っているという。先生は,最近話題になっている書道家の武田双雲氏。
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先日,その話題の双雲先生をテレビで拝見しましたが,書道教室はいかにも楽しそうで,小学生のころにこんな先生に習っていたら,書道がもっともっと好きになっていただろうなと思った。何ものにもとらわれない自由さがあって,のびのびと筆を走らせ,自己表現している作品を見ると,わたしも墨をたっぷり含ませた筆を走らせたくなってくる。
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双雲先生は決して書道の道まっしぐら…に来たわけではなく,大学を出てから企業に就職。しかし,なにかが違う…と,子どものころからやってきた書道を極めることに。いまや200名の門下生をを抱える人気の書道家だ。

こうなれば,書道も「墨の芸術」といえるだろう。
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by osanpocamera | 2007-02-11 07:33 | 展覧会 | Comments(1)