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初めての松葉杖

今年ほど、病院と縁のある年もなかった。昨年の暮れも押し迫る12月29日に肋骨を折る怪我をして救急車で運ばれるなどして、年の初めから病院にお世話になったが、その後、2〜3月は義父の入院、7〜9月は祖母の入院、そして死去。祖母の葬儀が終わり帰京したとたん、今度は義母が骨折で入院。1ヶ月の入院生活を余儀なくされた。その間は、病院への義母のお見舞いと独り残った高齢の義父の食事の世話と、自宅の3箇所を常に回る生活だった。それもようやく終わり、義母がリハビリをして歩けるようになり退院して5日目、今度は自分も足を痛めてしまい、義母がお世話になった同じ病院に、自分もまたお世話になるハメに…

病院のリハビリ室でわたしが松葉杖の練習をしているのを見て、義母のリハビリを担当してくれた医師がビックリしていた。「どうしたんですか?」と心配してくれ、事情を話すと、笑いながら「気をつけてくださいね」と言われた。いやはや、自分の不注意が生んだ怪我であるが、なんとも情けない。

初めての松葉杖_d0021488_621211.jpg生まれて初めて、松葉杖というものを使うことになってしまった。痛めたのは、左足の踵部分なので、びっこを引きながらもつま先立ちでなんとか歩けるわけなのだけど、リハビリの先生によれば、痛めた方の足は使わないほうが治りが早いという。そんなわけで松葉杖を使うこととなった。

2本の松葉杖を脇に挟んで片足で身体を支えるのは、けっこうしんどい。翌日には、上腕や胸の上あたりがすっかり筋肉痛になってしまった。ふだん、そのあたりの筋肉は使っていないという証拠だ。手のひらも擦れて痛い。

これまで、松葉杖をついた人を街で時々見かけることはあったが、大変だろうなぁ…と想像はしていたけれど、いざ、自分もその身になってみると、松葉杖をついて外へ出るということは大変な疲労を伴うことがわかった。自分の足で自由に歩けるということは当たり前のように思っていたが、自分も松葉杖をついて歩くなんて経験をしてみると、その不便さ、不自由さが実感として理解できる。

自由に、思うままに自分の身体を動かせるということは、とてもラクで幸せなことなのだ。健康は、なによりも“宝”だ、と言える。

いやはや…、しばらくの間、散歩どころではない。

by osanpocamera | 2011-10-23 06:13