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顔のない狛犬

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顔の部分だけ崩れて、まるで削り取られてしまったように顔のない狛犬があった。自然現象か、はたまた誰かのいたずらか…は判らないが、随分気の毒である。

台座には『安政四丁 巳歳 六月吉祥日』とあるから、江戸時代後期、1857年の建立。149年前のものだ。人間でいえば“老齢”をすっかり通り越しているのだから、幽霊になっちゃたも同然。致し方ないのかもしれません。

ここは東中野にある氷川神社。ダーリンの「ふるさと巡り」の散歩で一緒に立ち寄ったのでありました。周りはすっかり変わってしまったけれど、20数年ぶりに訪れたここの境内だけは何も変わっていないらしい。

境内には3対の狛犬があって、「新・旧、取り揃えてございま〜す!」…といった感じ。狛犬好きには「一粒で三度おいしい」のだから、グリコのキャラメルよりも、もっとウレシい神社だ。
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こちら↑は御年65歳の阿形(あぎょう)であります。やっと年金をもらえる歳です。でも、最初の狛犬さんと比べると、まだまだ、お若いですな! 狛犬界では“壮年”といったところ。昭和16年4月のお生まれ。
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最後はこちら↑、立派な社殿の前に鎮座する新しいペア。昭和50年生まれの31歳。まだ若いため、地衣や苔はついていません。やっぱり白っぽいとハクが足りませんな。貫禄をつけるには、まだまだ風雨に晒される“修行”が、当分必要であります。

by osanpocamera | 2006-09-12 13:39 | こま犬